モーガル(Mogul)工場日誌

80分の1、16.5mmゲージを中心とした鉄道模型工作

クモハユニ44803の謎

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 クモハユニ44803といえば、1968年9月に大糸線から身延線に移り、低屋根化改造された電車として有名です。仲間の800~802は1956年に低屋根化改造されましたが、当時はモハ14と同じく、屋根全体にわたる低屋根化でした。時代が下って1962年のクモハ41800あたり以降は、部分低屋根化改造となったため、同じクモハユニでも803だけ異なる姿です。

 それはともかく、クモハユニ44はすべて偶数向きですが、この803だけ床下機器の配置が逆です。これはなぜか。大糸線時代からすでに逆であることが、ガイドブックの写真から確かめられます。

 横須賀線に関する雑誌記事で、戦後横須賀線(戦前モハユニ44はすべて偶数向き)では、モハユニ44の1両の向きを変えて2両で荷物専用列車を組んだことが記されていたよう記憶しています。ひょっとして、この803(元000)がこの向きを変えた車両だったのではないでしょうか。向きを変える際、車両全体を方向転換したのではなく、上回りの車体だけ方向転換した? そんな模型みたいなことが可能なのか、あるいは、機器をすべて付け替えたのか、謎です。