モーガル(Mogul)工場日誌

80分の1、16.5mmゲージを中心とした鉄道模型工作

ナロハネ10

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 昭和33年頃、中央線にナロハネ10が投入されました。「頃」というのは、多くの模型資料に製造年が1958年と記されているのですが、実際には昭和32年から使用されている可能性があるように思えるからです。例えば、昭和33年3月の時刻表に「国鉄写真ニュース」があり、この車がすでに中央線の新宿~長野間と長野~名古屋間の夜行準急に連結されていると記されています。また、昭和32年10月1日改正の客車運用表には409列車にナロハネが入っています。

 この409列車、スニ+ナロハネ+東31組とあります。スニは東(飯田町)、ナロハネは長野、東31組は飯田町の編成です。東31は、オロ+ナハ+ナハ+オハ+オハ+スハフという6両編成。したがって409列車は8両編成だったことがわかります。

 昭和33年の客車配置表から類推すると、スニは17mのスニ30、オロはオロ36もしくはオロ40、ナハはナハ10、オハはオハ35もしくはオハ46だったろうことが推測されます。昭和33年には飯田町にスハフの配置がありません。時代及び列車が中央線では優等列車だったことを勘案すると、スハフ42だったのではと考えています。編成美からは程遠い列車だったようです。でも、こうした謎解きは面白いですね。

 模型は売れ残っていたFujiモデルのキットを組み立てたもの。軽量客車なのに重量280g以上で、ナロハネどころかカロハネと呼びたい代物です。早く軽量化改造工事をしないといけませんね。