モーガル(Mogul)工場日誌

80分の1、16.5mmゲージを中心とした鉄道模型工作

マヌ34

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 スハニ35の1週間前に出場したのが、このマヌ34。昨年発売されたワールド工芸のキットを組み立てたものです。ワールド工芸の製品は今回初めて手がけました。エッチングの技術が小生の古い頭ではついていけないほど進歩したのがわかったのはよかったです。一方、頑固おやじの不満としては、屋根の板厚が薄くぺらぺらであること、手すりまでエッチング抜きのパーツ(結局、真鍮線で作りかえました)だったことなどです。

 試運転したところ、ボルスター・ピンに発条をいれるとどうしても特定のポイントで脱線してしまいました。両台車とも発条を抜くと、まったく問題ありません。やはり、台車枕梁は自由に傾くようにしないとまずいのですね。

 それにしても、昔から不思議なのは、マヌ34は大都会新宿に1970年代まで出没し、多くの人になじみの深い車両なのに、これまで古手の模型屋さんがどこも手掛けなかったことです。エッチング板こそ鉄道模型社が発売しましたが、キットは近年になって、ようやくモア、Lazy Jack、今回のワールド工芸が発売したという経緯ではないでしょうか。

 個人的に思い出深いのは、中学生の時、身延線のED17がなくなる、というので鉄研の仲間と出かけたときのことです。立川から甲府まで、EF13に牽引された早朝の列車に乗りました。自分たちが乗車した先頭のオハフ46 1のすぐ前にこのマヌ34が連結され、石炭の香りと、暖房の温もりを堪能できたのでした。その時の写真です。

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スハニ35 はつかり色

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 Mogul工場の直近出場車は、はつかり色のスハニ35です。先週末に完成しました。

 もとは、中古の天賞堂完成品。色をひっぺがし、乗務員ドアを木製化、ステップなども少々追加。大きな工事としては、オリジナルの床板および床下機器を廃棄し、アルミ製床板、プラ製床下機器に交換し、軽量化を図ったこと。室内灯の導入、尾灯のLED化、椅子の取り付けも行いました。結果として、車体重量は222gで、真鍮製20m客車としてはまずまずでしょうか。

 塗装は、以前はつかりの編成を作る計画があったため、はつかり色としましたが、帯が太すぎました。いつか塗り替えようと棚の奥の方にしまってしまい、数年が過ぎ、このたび発掘。塗り替えるのは面倒、とそのまま、下回りと内装工事を行い、完成に至ったものです。

 はつかり編成を作る計画が中断してしまったため、当分は独りぼっち。当鉄道では、青一点?の存在として異彩を放ってます。旧国鉄同様、当鉄道もこの車両をやや持て余してるのが実態です。

 もっとも、小生の好きな中央線では臨時準急に1両だけこのスハニ35が連結されていた記録があるそうですから(近代化改装後、昭和37年ころ)、当鉄道にまったく縁がないわけではありません。しばらくは、カラスの行列の客車列車の最後尾で活躍してもらいます。

 

4030形

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 鉄道模型や鉄道写真の楽しみを少しずつ書いてみることにしました。

 

 写真の4030は、かつてのトビーの製品を何年か前に銀座の常緑店で仕入れ、まとめたもの。主な改造点は、ギアボックスを珊瑚のものに変更、モーターもマシマの12㎜のものに変換。第二動輪に偏心カムを一つ入れてバルブロッドを可動化、PFMサウンドシュガーキューブスピーカー)の搭載など。上回りはほとんどいじってませんが、給水口はトビーの最終製品の部品に交換しました。

 反省点はバルブロッドの位置が後方でちょっと下がり気味なこと。また、動輪も可動化したほうがよかった。なんといっても、ポイント通過の音が違いますね。

 タンク機関車は水タンクにウエイトを補充できるため、牽引力があり、模型として使いがってがいいという利点があります。この4030も、重量301gで貨車20両程度は引くことができます。

 でも自分は、どうしても、テンダー機関車の方により魅力を感じてしまいます。4030とほぼ同じ軸距離の9040が仕掛品になっており、早く完成させたいものです。