子供の頃この蒸気機関車スタイルブックでC63について知りました。「設計がすべて完了していたのに、動力近代化の流れの中で製造にいたらなかった。」そんなこともあるのかなぁと深くも考えずに受け止めた次第です。
しばらく前に鉄研のOB会で先輩のK藤さんから、本件の生々しい背景を教えていただいた時にはびっくりしました。すなわち、当時の車両担当者が十河総裁にC63について説明していると、総裁の顔つきがみるみる怒りの表情に変化し、「動力近代化に力を入れている時にこんな計画はダメだ」と突き返されたとのこと。正に鶴の一声で中止になったそうです。